2人目の子が生まれたら、絶対にしてほしいことがあります。
それがドアの指はさみ防止対策です。悲しいことに、大人なら絶対にやらないことを子供はやってしまうのです。
指挟み事故について
こどもや赤ちゃんがドアで指を挟んでしまう事故が、年間どれくらい起きているかご存じでしょうか。
大人だったら絶対こんなことしないのに、っていうことを赤ちゃんはしてしまうんですよね。
実際に東京都が2016年に調査を行った結果が公表されています。
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/03/30/documents/07_01.pdf
この調査では東京消防庁の協力を得て、実際に救急車で運ばれた時の内容を調べています。
5年間で932人の子供が指を挟まれて救急車で運ばれる
2011年~2015年の5年間でなんと932人もの子供が手動ドアに挟まれて救急車出運ばれています。
さらにそのうちの45人の子供は指を切断していることが明らかになりました。
この数字を多いとみるか、少ないとみるかは皆さん次第ですが、もし自分の子供がその45人のうちの一人になったらどう思いますか?
0~4歳が突出したリスク
2016年の1年間で手動ドアに挟まれて救急車で運ばれた人を年代別で表したものです。
これはグラフを見なくてもわかると思いますが、当然のことながら0~4歳が突出していますね。
挟まれ事故は圧倒的に手動ドアが多い
2016年の挟まれ事故のうち、何で挟まれたのかを年齢と要因で表示したものです。
これも容易に想像がつくと思いますが、当然のことながら圧倒的に手動ドアが多いです。
表を見ると3~5歳が一番多く見えてしまいますが、年齢別にみると一番多いのは
1歳 > 2歳 > 3歳 > 4歳 > 5歳
となると思います。
5年間で45人の子供が指を切断
0~12歳で手動ドアに挟まれた割合です。
年によっては多少のばらつきはあるものの毎年180人前後で推移しているようです。
このことから2つのことが言えます。
①2016年が突出して多いわけではない。
⇒その年がイレギュラーだったわけではない。むしろ5年間の中で最も少ないですね。
②年を経るにつれて大きな減少がみられるわけではない
⇒手動ドアに挟まれて大きな事故になるということが十分に認識されていないため、怪我などの対策もされていない
手動ドアの怖さ
手動ドアがいかに怖いか、想像つくでしょうか。
てこの原理で20倍の力
家の扉の寸法を測って、そこからどれくらいの力が発生するのか調べてみました。
これは私の賃貸アパートの扉です。
扉の横幅を測ると約72cmです。
それに対して扉の厚さが約3.5cmです。
70cmの扉の幅に対して扉の厚さが3.5cmということは、蝶番の部分で指を挟むと
70cmのテコで20倍の力を発生させていることになるんです。
これがどれほど恐ろしいことか想像つくでしょうか。
子供の体重が大人4人分に
例えば体重10kgの子供が体重をかけてドアを閉めたとします。
この時、蝶番の部分には200kgの力が発生しています。
50kgの体重の大人4人が全体重をかけて扉を閉めているのと同じなんです。
こんな力で赤ちゃんの指を挟んでしまったら、簡単に切断されてしまいます。
これが手動ドアの恐ろしさですね。
2人目が生まれたら絶対ドア対策をするべき!
実は1人目の時はあまりドア対策は気になっていませんでした。
子供のそばには比較的大人が付いていられるし、子供がドアを開け閉めする際には大人が注意すれば十分でした。
2人目ができたら激変!少しでも目を離すと一気に不安に
ただ、2人目ができたら状況は激変しました。
上の子と下の子の二人で遊ぶ機会が一気に増えるのです。
例えば、
- お昼ご飯を作っているとき
- 洗濯ものを干しているとき
- 宅急便を受け取るとき
- トイレに行っているとき
- お風呂の準備をするとき
ほんの一瞬なのに、大人が見ていられない瞬間が想像以上にたくさんありました。
そして、ドアで手を挟んで怪我をするのはそれよりももっと短い時間なのです。
ほんのわずかだと思って大人が目を離した一瞬は、事故が起こるには十分すぎるほど長い時間なのです。
子供はドアで遊ぶのが大好き
子供って、どうしてあんなにドアで遊ぶのが好きなのでしょうか。
特に2人目の子が歩けるようになったら、もう毎日ドアでドッタンバッタン。
ドアを閉めればいなくなったように見えて、ドアを開ければ顔が見えるので、「いないないばぁ」みたいな感覚なのでしょうか。
特に上の子がドアを閉める時には勢いよく閉めるのでとても不安になります。
私は、後で後悔しないようにドアの指はさみ防止グッズを取り付けることを決めました。
危機経験の具体的事例
これは調査に載っていた具体的な事例です。
正直、読んでいてあまりに痛々しくて想像するだけでも目を背けたいくらいの内容です。
自分のお子さんがいつ同じ体験をしてもおかしくないので、できればしっかりと呼んでいただきたいです。
子供が 2、3 歳頃、家に帰って来て子供を先に玄関に入れて自分が入ったときに子供
が丁番の所に手をかけているのに気づかず閉めてしまって指を挟んでしまった。切断や骨折はしなかったものの、子供は大泣き、赤く跡がくっきりついていてすごく焦りました。それ以来ドアを閉めるときは気をつけています。
子供が 2 歳頃のとき、玄関のドアを開けたり閉めたりして遊んでいた。その時に指を挟まれてとっさに引いたら爪が全部剥がれて大量出血した。
子供の手が、丁番にあるのに気がつかず、ドアの閉まりが悪いと思い、夫が思い切り
強く閉め、子供の叫び声で気がつきました。
上の子が下の子を追いかけまわして、部屋に逃げた際、ドアを閉めて上の子の指が挟
まれた。
息子がクローゼットの折れ戸で遊んでいて、折れている状態から隙間に指を挟んで押
してしまい、泣いていた。中指の爪が完全に剥がれてしまった。
どの体験談も目をそむけたくなるものばかりです。
自分のお子さんには絶対こんな目に合わせないように十分注意してくださいね。
ドアの指はさみ防止グッズ
「指挟み防止グッズ」について取り上げられていますが、どの程度認識されているか不明、となっています。
ただ、指はさみ防止グッズがあれば積極的に使うようアドバイスされています。
指はさみ防止グッズ
ここからは市販されている指はさみ防止グッズを紹介します!
はさマンモス
結論から言うと、私は「はさマンモス」という指はさみ防止グッズを取り付けました。
これははさマンモスのHPからですが、蝶番の部分を覆うように取り付けることで、指が入らなくする製品です。
実際の"賃貸用"はこのような商品でした。
これをドアの蝶番部分に沿って貼り付けます。
実際に取り付けたところ
実際にはさマンモスを取り付けたところです。
思ったより目立たないと思います。
扉を開けてもはさマンモスがカバーをしており、蝶番の部分に指が入らないようになっています。
これは賃貸用なので強い力をかければ外れてしまいますが、逆に扉などに強く着きすぎないので、退去時に扉を汚損することもなく安心です。
逆に戸建て用の強粘着タイプもあります。接着剤部分の面積が多くて、強力にくっつくようです。
どちらでも住宅事情に合わせて選べばよさそうです。
賃貸用でも、強粘着タイプでも、これがついている間は蝶番の部分で指を挟むことはなくなりそうです。
目の届かないところで子供がドアで遊んでいるのは不安でしたが、これで少しは不安が減りそうです!
はさマンモスについては下記のHPに詳細が載っています。
Amazonだと1000円OFFクーポンが頻繁に配られているようです。
また、最近だと楽天が毎週のようにセールをやっているので、他のものと併せて買うとお得かもしれませんね。
保育園での実績も多数
はさマンモスは保育園での実績も多数あるようです。
更新は2020年9月で止まっていましたが、恐らく思っている以上に多数の保育園で導入されていると思います。
保育園向けにはこのようなウレタンフォーム素材のものになっているようです。
恐らく保育園などではよりコストをかけることができるので、このようないい製品になっているのでしょうね。
見た目にもいいし、こちらの方が耐久性が格段に高いです。
というのは、はさマンモス自体に力がかかっても、ウレタンの柔らかさで力を逃がすので、ずれない、はずれない、ので安心して長く使えます。
ただ、家庭用よりは少し高いのでここまでしなくてもいいんじゃないかなと思います。
ドアストッパー
はさマンモスで検索したら下記のようなドアストッパーも出てきました。
ただ、残念なことにこれは蝶番側に取り付けるものではありません。
ドアの取手側(ドアが開閉する側)につっかえ棒としての役割をするものです。
上でてこの原理で説明しましたが、本当に危険なのは蝶番側です。
勢いで扉を閉めてしまったときに指を挟まない、というのはありますが、切断までの恐ろしい事態はなかなかならないかなと思います。
この商品のデメリットとしては
- 扉が閉まらないのでエアコンが利きにくくなる
- 扉が閉まらないので隣の部屋に音が漏れる
- 扉の開閉時にストッパーにダメージがかかるので壊れやすい
- 蝶番側のリスクは減らせない
といったことが考えられます。
結局、私が本当に求めている商品とは違ったので見送ってしまいました。
指はさみ防止ドア
そもそも指をはさんでも怪我をしないドアにする、という対策もあります。
三和シャッターという建築部材の大手会社が作った、指はさみ防止ドアです。
蝶番部分にスポンジが詰められ、そもそも指が入らないようになっています!
安全性が高く、日本中のすべてのドアがこうあってほしいと思いますが、賃貸の我が家では導入することは不可能なので残念です。
後で後悔しないように、是非ともしっかり対策をしてください!